第3,873号・ブログ

《”ねぎたけ”こと・・・禰宜 猛(ねぎ たけし)です!♪》
「人は誰もが生まれながらに”感導力”を備えている!」 ー14-

 

店長が「クリーンパトロール」をはじめて半年。
季節は灼熱の夏になっていた。
お店の売上はまだまだ落ちたり上がったり、
眼には見えない程度の”緩やかな右肩上がり”が続いていた。

朝一番で店に行けなかったので、
その日店に付いたのは、
閉店後、
夜中の0時過ぎだった。
店長はじめ、
クローズ担当スタッフは閉店作業に懸命になっていた。
私も手薄なところの作業の応援をしていると、
そこへ・・・・・
お店の70~80m先で回転ずしを開いている店長が、
もう鍵をかけたオートドアの向こうで叫んでいる。
何だろうと思い、
私が慌ててドアの鍵を開けると・・・・・、
『あのぉ~店長さんおられますか?』
私が『店長お客さんですよ』と大きな声で呼ぶと、
店長は奥から腕まくりを直しながら出てきた。
『あっ店長さん。
いつもお店の前をありがとうございます。
これお店の残り物で悪いんですけど・・・・』
そういって5~6人前の握り寿司を持っててくれた。

閉店作業を手早く終えて、
みんなでいただいたお寿司を開けると、
どう見ても残り物ではないことは明らかだった。

私は、
無言のまま、
店長の肩を軽くたたいて店を出た。

夜のお台場から
首都高を自宅に向って車を走らせていると・・・・、
店長から電話だった。

今でもよく覚えている。
すぐさま、
レインボーブリッジを渡るのをやめ、
路肩に車を止めて電話に出ると・・・・。
『先生・・・・ありがとうございました』
『俺は何もしてないよ』
『でも・・・・・、
俺、勘違いしてました。
チラシをたくさん打って、
どんどん宣伝してくれないから集客できないんだ・・・・と。
店の周りの掃除も、
こんなことが売上につながるのかぁ~と、
本気で疑ってました・・・・今でも少し』

店長の言葉は言葉になってはいなかったが、
彼の言いたいことはものすごくよく伝わってきた。
『結局、俺には俺の、
店長には店長の”やれること”しかないんだよなぁ~。
とにかくやり続けよう』

そういって電話を切り、
私はその後、
2時間かけて帰宅した(笑。

また明日。

 

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