《”ねぎたけ”こと・・・禰宜 猛(ねぎ たけし)です!♪》
「”感情と思考”はコントロールできないが整理は可能!」-43-
サービス業などではなぜ?
「お客様目線」などという言葉が生まれたのだろうか?
これは1970年前半に、
百貨店業界の人材教育マニュアルに書かれている。
”人間は自分が「想う人」を大切にする。
私達にとってお客様とは自分達が「想う人」でなければならない”
デパートマンとしてスタートした新入社員の頃は、
毎日のようにこの精神を叩き込まれてきた。
これが正しいとか間違っているとか?
そういう問題は別にして、
「お客様は神様です」という言葉も、
こういう背景から生まれたとされているが、
この言葉の真意は別のところに在る。
それは管理職という立場になり、
”心理学マネージメント”を学ぶようになり初めて気付かされた。
一昨日のブログで紹介したAさんが持つBさんへの嫉妬。
実はBさん自身もまたAさんに嫉妬していたことを知り、
自分が持っていたAさんへの「悪感情」は忽然と消え去る。
行動心理学でいうなら、
これこそが「自己愛の理屈(原理原則)」。
心理学的に見る私達の”行動の動機付け(モチベーション)”は「自己愛」にあるとされている。
私達が「想う人」を大切にしたいというのは、
そうすることで自分もまた大切にしてもらえるという行動心理。
これが働くことによって発動していく行動動機といえる。
つまりは・・・、
これもまた「自己愛」にほかならないということ。
ところが、
多くのサービス業ではこれの表面的なところだけを汲み取って、
「なにごともお客様目線で!」
「お客様に喜んでいただくことこそが自店の価値になる」
「サービス業は”お客様喜ばせ競争”である」・・・・・と、
こういう取組み方をしているから、
従業員からすると無意識の内に、
『なんとかお客様の評価を得なければ』と、
その”手段”に走るようになり結果だけを追い求めようとしだす。
これも行動心理学から見れば必然的なことで、
彼らを責めることは出来ない。
あれやこれやと小手先の手段で向き合って行くが、
お客様との「関係性」は小手先では築いてはいけない。
この乖離がストレスとなり、
やがては、
「やる気」そのものを欠いていく結果を招くことになる。
明日は行動心理学から「感情育成」についてもう少し詳しく!