《”ねぎたけ”こと・・・禰宜 猛(ねぎ たけし)です!》
「この春、社会人になった君に贈るメッセージ」 -5-
秘書室長のデスクに伝言メモを置いた次の月始め。
全社員参加の月例全体朝礼の日。
この月はちょうど”生産性向上月間”の月にあたり、
社長はじめ役員さんのお話は、
誰もが”生産性向上”のお話しばかり。
聴いている私は”生産性”の意味すら理解していない頃(笑。
そんな中、
副社長がこんな話をされた。
『”生産性向上”というと、
直接的に売上に関る部署だけのことのように考えがちだが、
決してそうではない、
ここに1枚の手作りの”電話伝言メモ用紙”がある・・・・』
そういって・・・・
あの・・・私が作った、
私が秘書室長のデスクに貼ったメモ用紙を右手で高々と挙げ、
全社員に見せている。
私は参列社員の最後尾で、
誘導整備の作業に取組んでいて、
ほとんど何が起きているのか理解できていない状況。
すると副社長は、
『ここには日付け、時間は
ただ数字を入れれば良いだけになっており、
相手方のお名前、役職もすぐに記入できる。
最後に電話を受けた人の部署と名前を記入するだけ。
これは人事部の禰宜君が、
たまたま秘書室長の電話を受けた時のもの・・・・』
突然自分の名前が呼ばれ慌てふためいたのを覚えている。
そして、
それが入社3カ月目でいただいた、
もちろん初めての”社長賞”。
確か給与が24,000円の時に、
その半部近い10,000円の報奨金と賞状をいただいた。
この電話伝言メモ用紙はその後、
総務部の用度課というところで、
正式に印刷されたものになり、
その後、何十年もK百貨店で使用され続けた。
”仕事”というのは、
それ自体には何の意味も無く、
どんな”仕事”をするということよりも、
「どう取り組むか?」ということの方がはるかに重要。
実際のところ、
会社なんてどこも似たようなもので、
どんな”仕事”にも面白いところもあれば、
つまらないところもある。
『やりたいこととは違った!』
『本当にここで良かったんだろうか?』と悩んでいても、
それから先へは一歩も進めない。
まずは、
目の前の”仕事(作業)”に
真剣に無我夢中で取組んでみることだ。
”生活人生”と「生存人生」の違いは
そんなところから少しづつ見始めてくる。