《”ねぎたけ”こと・・・禰宜 猛(ねぎ たけし)です!♪》
「シンプルに生きれば悩み事の90%は消えていく!」 -46-
私も話すことを生業としているが、
「沈黙」を表現力として使えるようになったのは、
人前で語る仕事を始めて20年も経ってからのことだった。
それまでは、
伝えたいことを、
立て板に水のごとくまくし立て、
流暢に語ることしか頭になかった。
「花は観手に咲く!」
私の大好きな言葉の一つ。
室町時代の猿楽師・世阿弥の言葉だが、
能を舞う演舞者が、
いくら、
『この素晴らしい舞を見てくれ!』と意気込んでも、
その価値は舞っている演者にあるのではなく、
それを観ている側が
それをどう感じ取るかにあるという意味の言葉。
ビジネスの世界でも、
モノやサービスであれ、
コンテンツであれ、
それに価値を感ずるのは相手であるということ。
それなのに、
『これが私どもの”価値”です!』と、
自分達で”価値”と思い込んでいる
モノやサービスを売込んだところで意味のないこと。
こういう姿をサービス業で出せば、
それは”押し売り”にしか受け取ってはくれない。
みんなで酒席を囲んで酒を酌み交わす時だってそうだ。
誰か一人でも、
『俺はさぁ~!』
『俺の会社はさぁ~!』と自慢話を並べる人間とは、
二度と席を同じくしたいとは思わないはず。
そんな時は”聴き手”の徹して、
じっくりと耳を傾け、
「沈黙」の中に身を委ねた方が好感が持たれる。
口下手な人だって、
話慣れていない人だって心配することはない。