《”ねぎたけ”こと・・・禰宜 猛(ねぎ たけし)です!♪》
「天風哲学に「人の”在り方”」を見る!」 ー188-
天風哲学の中に面白いたとえ話が出てくる。
それは天風先生がインドに行きついた初めの頃の話。
天風先生は、
毎日毎日、
谷から水運びをさせられる日々に不満を抱き、
師であるカルアッパ僧正に、
なぜ?
なかなか自分の”病”を治してもらえないのかと詰め寄ると、
師は、
『おまえは象よりも哀れで愚かな人間だ!』と叱責されたそうである。
『象はあんなにでかい1,500貫もありながら、
7つか8つの子供に尻を叩かれ、
引っ張って歩くコトしかやれないでいる。
おまえはそんな象よりももっと哀れだ。
象は自分一人の力では歩けないだけの哀れさだが、
おまえはそれに加え、
自分の屁理屈の中で迷っているより一層哀れな奴だ』と。
この言葉は、
カルアッパ師が、
「自分」を見失って、
自分の周囲の環境や、
向き合う他人にだけ不満を見出しては、
それを変えることのみが正しいことだと思い込んでいる、
そんな”人間の愚かさ”を教えてくれている話といえる。