《”ねぎたけ”こと・・・禰宜 猛(ねぎ たけし)です!♪》
「この春、社会人となった君に贈るメッセージ」 -44ー
こんな経験がある。
パチンコ業界での私の顧問先。
私が幹部月例会議にオブザーバーとして参加した時のこと。
内容は、
わずかに下がり始めた集客を取戻すために何をすべきか?
これが会議の中心議案だった。
会議の大勢は概ね決まりかけ、
社長も役員も意見が出尽くした時、
参加メンバーの中で最も若いT店長が静かに手を挙げた。
会議の参加者の中では、
最も若い店長で経験も浅い。
そんなT店長が、
もぞもぞと話し始めた。
『今日議論された検討内容に
異議を申し述べるつもりはありません。(だったら黙ってろ!というような眼差しで他の参加者が見つめる中)』
彼はゆっくりと、
流暢さも何もなく、
もぞもぞと話し始めた。
『いろいろご意見が出され、
その一つひとつにもっともだと感じ言っています。
でも・・・・・』
この「でも・・・」の後が彼の「本心」だった。
『皆さんは・・・特に、
特に、役員の方はどれだけ現場を見られていますか?
他社の動きが気になるのも解りますが、
問題は自社のホールの中で起きていると思うんですが・・・・』
そんな彼の話を、
居並ぶ役員は黙って聞き入っていた。
しばらくやり取りがあった後、
社長がこう一言。
『君の言うことはよぉ~く解った。
もう一度、現場の面々を加えて再考しよう!』
私はこの成り行きを聴いていて、
胸が熱くなるのを覚えたことを忘れない。
決っして話の上手いわけではないT店長。
その彼が、
これまで毎日1時間早く出社して、
店舗前のクレンリネスに取組んで来たことを、
私は知っていたから。
そして、
この会社の業界では珍しく、
店舗に出て、
お客様の行動をしっかりと追いかけていた姿を私は知っているから・・・。
話し方というのは、
流暢で上手いと思われるに越したことはない。
でも、
大切なことは、
その人の日頃の行動だ。
例え、話下手でも、
その人の日々の行動が、
しっかりと自分の足元見据えて取組まれていれば、
見ている人は見ているということ。
そんなT店長も、
今は同社の常務として、
全社員の前で堂々と話せる姿になっている。